伊勢の歌 - 春霞

#046 春霞たつを見捨ててゆく鴈は花なき里に住みやならへる

作品サイズ:約15×15 cm
仕立て額装

どんなうた?

詩歌: はるがすみ たつをみすてて ゆくかりは はななきさとに すみやならへる
春霞 たつを見捨てて ゆく鴈は 花なき里に 住みやならへる
出典: 校註國歌大系3
作者:伊勢
歌集:古今和歌集
制作:8~9世紀

春霞が立つのを見捨てて北へと帰る鴈たちは、花がない里に住み慣れているのだろうか、せっかく春が来て花が咲くというのに。といったところでしょうか。

粘葉本和漢朗詠集 に書かれた歌を少しアレンジして、 寸松庵色紙 のような構図で書いてみた作品です。粘葉本のかな書は縦が短い紙面に詰め込んだように和歌が書かれています。あまり飾り気のない書風なのですが魅せられてしまうところに筆者のすごさを感じます。

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