中務の歌 - したくくる

#020 したくくる水に秋こそかよふなれ むすぶ泉の手さへ涼しき

作品サイズ:約17×12 cm
仕立て額装

どんなうた?

詩歌: したくくる みづにあきこそ かよふなれ むすぶいづみの てさへすずしき
したくくる 水に秋こそ かよふなれ むすぶ泉の 手さへ涼しき
作者:中務
歌集:和漢朗詠集
制作:10世紀

エアコンなどない平安時代には、夏の暑さや泉の水の冷たさを、今よりももっと敏感に感じていたのでしょう。泉に手をつけたときの中務さんの感動が伝わってきます。

それにしても、中務さんのような、天皇の孫という高貴な女性が、暑い盛りに野外にいて泉に手をつけるシチュエーションがあったのですね。

9月だというのに、あいかわらず猛暑日が続いています。いつまでこの暑さが続くのかとうんざりしているときに、この歌のすがすがしさに救われます。

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